半分白目日記

思った、ことを、書いて、いきます。

「あて書き」宣言をされたキャストたち

「半分、青い。」の脚本家である北川悦吏子さんは、あて書きが得意だそうです。

▼あて書きは特殊技能

あて書きとは、特定の役者ありきで脚本を書くこと。

役者の性格や癖などが反映されたり、パブリックイメージを利用して見ている人に役者そのものイメージとの同調や剥離を楽しませるもの……とわたしは思っているんですが、今回の朝ドラと脚本家のTwitterを見てあてがき情報が入ってきてもまるで面白くないんです。

あて書きをする脚本家で思い浮かぶのは、宮藤官九郎さん。

宮藤官九郎さんの脚本では例えば小泉今日子さんが「昔アイドルを目指していた女の子」を演じたり、小雪さんが「すかしているけどまるで漢字が読めない女優」を演じたり。

どのような思いでそういう脚本を書いたのか、宮藤官九郎さんの真意はわかりませんがドラマを見ているだけでクスッと笑えるものが多いです。

面白さをわけるのは「ドラマを見ているだけで脚本のあて書きを感じ取れるかどうか」でしょうか。

今回の朝ドラであて書きが感じ取れたのは、仙吉が延々と弾き語るところですね。

まぁ演じているのが中村雅俊だから仕方がない、みたいな感じで見てましたけども。脚本家の北川悦吏子さんは中学時代に中村雅俊さんの曲が大好きだったらしいです。もはやあて書きというよりは個人的な思い入れですね。

▼完全なるあて書き宣言

それでは仙吉以外のあて書きはどうなっているのか。

脚本家のTwitterで発信されたそれぞれのキャストについて見ていきましょう。

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間宮祥太朗さん(森山涼次) 

あて書きのために自宅に俳優を呼ぶってすごいな(白目)。 

甘いものが苦手で笑い出した感じがリョウチャンサンにどう生かされたのかよくわからないし……。

あぁ、だから鈴愛に「声がソーダ水みたいで素敵なの♡」と言わせたり、ロンバケの挿入曲に歌詞つけたやつを歌わせたり、北川さん自作のポエムを朗読させたりしたわけね。なるほど……って知らんわ。「帝一の國」では間宮さんの声がすごい生かされてたけども。個人的にこの朝ドラで出会ったころの涼ちゃんを「いい声……♡」とは思いませんでした。鈴愛と怒鳴りあってるときには声に芯があって「強い」と感じましたけどね。

それにしても、あて書きとは、個人的に会ったときに印象的だったことを勝手に膨らませるもんなんでしょうか。

中村倫也さん(朝井正人)

6キロ落とす前のマアくんはそれほどカッコ良くなかった、みたいにもとれる。 

あのさ、キャラ作ろうよ。もっと想像の翼、広げようよ。

俳優さんのイメージもそりゃ大事だろうけど、それって演じる人にとっては演技力をあまり必要とされないと受け取られかねないですよね。素材を生かして、というよりは役を最初かから型にはめこんで渡すような、役者を信頼していないかのような気持ちになるのはわたしだけでしょうか。

松雪泰子さん(楡野晴)と滝藤賢一さん(宇太郎)

このTweetをみたとき、飲んでいたものを吹き出しそうになってしまいました。本人のイメージ全然感じ取ってないじゃん。 

松雪さんのくだりは料理の感想しかないし、滝藤さんは服を褒めてくれた……って、なにそれ。小学生の感想文のほうがずっと読みごたえがあると思うよ。

 滝藤さんに関してはこんなのもありましたけど、118話で仙吉に宇太郎の顔をディスらせたこと忘れてないよ。

▼冒頭で意味もなくディスってた118話

度重なる神回予告に白目。仙吉が鬼籍に入った118回を振り返る - 半分白目日記

キムラ緑子さん(藤村光江)

キムラ緑子さんに関しては、結局会えずにテレビなどのイメージからあて書きしたんでしょうかね。素麺をずるずる食べながら台詞をしゃべったり、わざとらしく畳の上で何度もコケたりして本当にお疲れさまでした……。

そして会った結果がそんなに生かされるわけではないので会わなくて正解だったのでは。

その他の人たち

普段からお付き合いしている人たちなのに和子(原田知世)と弥一(谷原章介)の役者名は書かないんかーい。

そもそも「書きやすい」って何なんでしょう。相手をある程度知っているから、もうイメージは固まってるということ? そんなにあて書きって重要なのかしら。ただ脚本を早く仕上げるためだけの特殊技能()なのかな。 

永野芽郁さん(楡野鈴愛)

驚いたことに、鈴愛の「鬼か!」もあて書きだそうです。

芽郁ちゃんと初めて顔を合わせたのは、ヒロイン発表会見の前日。ヒロインの内定と、翌日に会見があることを、本人にサプライズで知らせた席でした。だまされた芽郁ちゃんは、「明日は早朝からファッション雑誌のロケだって聞いていたのに!」「早朝からロケとか鬼か!(と思った)」って、かわいくボヤいていましたね。

「鬼か!」というフレーズは、スズメっぽいので、ヒロインのセリフに採用しました(笑)。

インタビュー 脚本・北川悦吏子|NHK連続テレビ小説『半分、青い。』より)

これって永野芽郁さんにとってはマイナスにしか作用しないんじゃ……?

「鬼か!」言ってたのは、確か119話あたりでブッチャーに「(仙吉さんは亡くなったけど)ちゃんと2号店をオープンさせて家賃はらってよ」と言われたときでしたね。ブッチャー、至極まとも。契約は契約ですから。そこなぁなぁにはできないですもんね。まぁ、家賃を払うのはおそらく鈴愛の親、もしくは弟、かと思いますけど。

 そして鈴愛の「鬼か!」発言、まったく可愛げがなかったですもん。早朝からロケで鬼か!となるのは普通の感覚ですよ。借りた物件の家賃をちゃんと払うように念を押されて鬼か!となるのとは違う。

佐藤健さん(萩尾 律)

 佐藤健さんと会った感想はこれといって見当たらなかったですが、気になったのはこれです。

なるほどあて書きですね。

なるほどなるほど、「Q10」を見てステキだと思った、と。

ドラマのなかでよってたかって律を「本当にきれいな顔してる」「こんなきれいな顔してる男の子みたことない」と評しているのもなるほどですね。

さいごに

一連のもので一番やばいと思ったのを最後に。

セクハラ、パワハラという言葉は北川さんの辞書にはないのかもしれない。

これ、もし性別が逆だったらと想像してみるとヤバさがリアルになります。

男性脚本家がホンを書くために女優を自宅に呼んで「ウチに来た美女ナンバーワンは…」と言っているようなもんです。

このドラマにおいて、あて書きは役者のため、ドラマを面白くするためというよりは作者のためにあると感じました。SNSで役者と会ったときのイメージを発言することも単なる自己満足ですね。